2021.03.26
研究開発

米国カリフォルニア大学創薬コンソーシアムへの参画

 小野薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:相良 暁、以下、当社)は、カリフォルニア大学創薬コンソーシアム(米国、カリフォルニア州、以下UC DDC)に参画しましたので、お知らせいたします。

 UC DDCは、カリフォルニア大学(UC)に加盟する7校(カリフォルニア大学バークレイ校、デービス校、アーバイン校、ロサンゼルス校、リバーサイド校、サンディエゴ校およびサンフランシスコ校)で構成されています。UC DDCは、2017年の発足以来、斬新な創薬研究および製薬業界のパートナーとの合理化されたコラボレーションを通じて、アンメットメディカルニーズを満たす治療法の開発を目的としたUC研究者による研究を促進しています。

 今回のコンソーシアムへの参画により、当社はUC DDC加盟7校の早期段階の研究テーマにアプローチすることができます。また、将来の医薬品に繋がるUC DDCの革新的な創薬アイデアを支援するとともに、そのアイデアに基づく創薬研究を効率的に促進することができます。さらに、最新の研究アイデアがハイライトされるUC DDC主催の年次シンポジウムや他のイベントを通じて、当社の研究者がUC DDCの研究者コミュニティに参加することができます。当社は、これらの専門知識を活用して、当社の重点領域における研究開発をさらに促進していきます。

 当社の常務執行役員 研究本部長の滝野 十一は次のように述べています。「私たちは、カリフォルニア大学創薬コンソーシアムにおける研究者のネットワークを高く評価しており、本コンソーシアムに参画できることを非常に嬉しく思います。本コンソーシアムにおける共同研究を介してアンメットメディカルニーズを満たす革新的な医薬品を創生し、いち早く世界中の患者さんにお届けできるよう取り組んでいきます。」

 UC DDCの議長であり、カリフォルニア大学サンディエゴ校計算科学医薬デザイン部門教授であるMichael K. Gilson(M.D., Ph.D.)は次のように述べています。「アカデミアによる基礎研究を新たな治療法に具体化するためには、製薬/バイオテック企業との関係が不可欠であり、私たちはその関係構築を支援します。私たちは、複数のカリフォルニア大学のキャンパスにわたる創薬活動へのユニークなポータルであり、産業界のメンバーがこの分野でカリフォルニア大学のイノベーターとつながるためのシームレスなメカニズムを提供します。製薬企業のサポートはカリフォルニア大学の研究者にとって医学生物学における基礎研究成果を革新的な医薬に昇華させるのに有用であり、小野薬品が最新のパートナーとして参画されることを嬉しく思います。」

カリフォルニア大学創薬コンソーシアム(UC DDC)について

 カリフォルニア大学は全米最多の生物医学研究者が所属するとされる州立大学機構です。UC DDCは、カリフォルニア大学生物医学研究加速統合開発機構(UC BRAID)の医薬品、医療機器、診断薬および開発(D4)部門を起源とし、カリフォルニア大学機構プレジデントオフィスによる3年間の助成金により実現しました。UC DDCは単一の共同研究契約形態と学術研究に投資する独自の助成金モデルを提供することで、パートナー企業と加盟7校の研究者による研究提携をサポートします。また、創薬プロセスに関連する手法と技術の研修を目的としたワークショップを主催することで創薬に携わる研究者の育成と教育を促進し、キャンパス全体から創薬研究者を集めて彼らの研究進展とアイデアを共有する年次シンポジウムを主催することで研究コミュニティを熟成します。UC DDCの詳細については、https://www.ucdrugdiscovery.org/をご覧ください。