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パブリケーションに関するグローバルポリシー

第1章 目的

パブリケーションに関するグローバルポリシー(以下「本グローバルポリシー」)は、ONOグループが学術集会もしくは科学雑誌を通して医薬品に関わる臨床研究結果のパブリケーションを実施するにあたり、適用される関係法令等および外部出版基準を遵守するための基本的な指針を宣言することを目的とする。

第2章 用語の定義

第1条本グローバルポリシーにおける用語の定義は、以下のとおりとする。

  1. GxP-SOPsとは、各会社が各国の医薬品製造販売業が準拠する法令、省令が要求する基準(GCP、GMP、GVP等)に対応して、医薬品の研究、開発、製造、販売、流通等の各プロセスを標準化した手順書をいう。GxP-SOPsは、当該業務に携わる部門の管理下に置かれる。
  2. ONOグループとは、小野薬品工業株式会社およびその子会社をいう。
  3. 医療関係者とは、医学、歯学、薬学、または看護のすべての専門家、または職務上、医薬品を処方、推奨、購入、供給、販売または投与することがあるすべての者を意味する。
  4. オープンアクセスとは、論文等の出版物が、インターネットを通じて誰でも無料で閲覧でき、かつ、適切な条件の下で再利用が可能な形で公開されているパブリケーション形態をいう。
  5. 関係法令等とは、ONOグループの事業活動に関連するすべての法律、政令、省令、条例、規則、ガイドライン、指針、通達その他の公的な規範をいう。
  6. クリエイティブ・コモンズ・表示(CC BY)ライセンスとは、著作者の表示(帰属)を条件として、営利・非営利を問わず、著作物の複製、配布、改変および再利用を許諾する、最も開かれたクリエイティブ・コモンズ・ライセンスをいう。
  7. クリエイティブ・コモンズ・ライセンスとは、著作権者が著作物の著作権を保持したまま、著作物の複製、配布、改変、再利用等を、あらかじめ定められた条件の下で許諾するための、国際的に標準化されたライセンス形態をいう。
  8. グローバルポリシーとは、ONOグループが企業理念を具現化するために、グループ全体に共通して適用する基本的な方針を示したものをいう。
  9. ゴーストライティングとは、パブリケーションの内容に実質的に関与したにもかかわらず、その関与を開示せず、名前を記載しないでパブリケーションの内容を作成する行為をいう。
  10. 子会社とは、小野薬品工業株式会社が直接または間接的に議決権の過半数(50%超)を保有している、または同じ程度実質的に支配している会社のことをいう。なお、間接的な保有には、子会社、孫会社等、支配関係が連続するすべての会社を含む。
  11. 個社ポリシーとは、グローバルポリシーの原則と一致している基本的な遵守事項、権限、責任、業務の手続きおよび方法を記載したものであり、会社ごとに定め、適用される。
  12. 従業員等とは、ONOグループの役員、社員、嘱託社員、派遣社員、契約社員およびその他の従業員をいう。
  13. パブリケーションとは、臨床研究に関する外部の科学的開示(学術集会における抄録、ポスター、口頭発表もしくは科学雑誌における原著論文・編集者宛レター・症例報告・総説等を含む)をいう。なお、疑義を避けるため、本グローバルポリシーにおける「パブリケーション」には、プレスリリース、会社ウェブサイト掲載、SNS投稿、スライド共有サイト掲載、ならびに広告・販売促進資材、ならびに医師主導研究/研究者主導研究(ISR)の結果の情報発信は含まれない。
  14. マニュアル等とは、GxP-SOPsに該当しない手順書であり、ONOグループの従業員等が業務を遂行するにあたり当該業務に携わる部門、および事業所における具体的な手順、活動および実施要領等を記載する。
  15. ライセンス形態とは、パブリケーションに付与される著作物の利用条件を定めた契約または許諾の方式をいう。
  16. 臨床研究とは、ヒトを対象として実施される医学研究をいい、臨床試験などの介入研究に加え、観察研究(前向き・後ろ向きを含む)、製造販売後調査、カルテレビュー研究、質問票・アンケート研究、リアルワールドデータベース研究、医療経済・アウトカム研究(HEOR)等の非介入研究を含む。

第3章 適用範囲

本グローバルポリシーは、ONOグループの各法人およびその従業員等に適用される。

第4章 基本原則

第1条一般事項

  1. ONOグループは、臨床研究の結果を研究者、医療関係者および一般公衆に共有することの重要性を認識し、科学的整合性を保った偏りのないパブリケーションに取り組む。
  2. ONOグループは、すべてのパブリケーションについて関係法令等を遵守し、信頼性、倫理性、透明性および適時性をもって作成および開示することに取り組む。
  3. 追加の要件や基準については、ONOグループ各法人が別途定める個社ポリシー・マニュアル等に従う。
  4. 本グローバルポリシーと各法人に適用される個社ポリシーに相違がある場合は、より厳格な方を適用する。

第2条関係法令等およびパブリケーションに関する外部出版基準の遵守

ONOグループは、以下を含むすべての関係法令等や外部出版基準を遵守する(これらに限られない)。

  1. 医学雑誌編集者国際委員会(ICMJE)による勧告
  2. 各国における適用業界コード
  3. 出版規範委員会(COPE)
  4. 国際医学出版専門業協会(ISMPP)の企業主宰による生物医学研究のパブリケーション実施基準(GPP)に関するガイドライン
  5. 学術集会の抄録および発表の実施基準(GPCAP)

第3条公正な結果の提示

ONOグループが提示するすべての臨床研究結果のパブリケーションは、偏りなく、客観的、バランスの取れた、かつ完全な形で提示されなければならない。否定的な結果を抑制したり、好ましい結果を不利な結果より不合理に強調したりしてはならない。パブリケーションでは、試験デザインや強みに加え、科学的・医学的データや解析および情報の限界についても提示する。

第4条パブリケーションのタイミング

ONOグループは、完了した臨床研究結果のパブリケーションを行う場合、関係法令等遵守のもとで適時に公表する。ただし、特許等の知的財産権を保護するため、すべてのパブリケーションは知的財産部門(IP)担当者によりレビューされるものとし、合理的な期間、パブリケーションが遅延する場合がある。

第5条著者資格およびゴーストライティングの禁止

  1. ONOグループでは、著者資格はICMJEの基準のみに基づくものとし、すべてのICMJE基準を満たす者のみが著者として記載される。
  2. 従業員等でICMJE基準を満たす者は、著者として記載し、ONOグループへの所属を開示しなければならない。
  3. ONOグループは、ONOグループの製品の処方、紹介、推奨を奨励または報奨する目的で著者資格を与えてはならない。
  4. ONOグループは、従業員等または第三者によるゴーストライティングを禁止する。

第6条透明性および情報開示

ONOグループはパブリケーションを実施する際、著者に対し、ONOグループおよび他社からの支払い等の金銭的関係を含む利益相反、ならびに利益相反となり得る個人的関係について開示することを求める。

第7条パブリケーションに対する報酬の禁止

ONOグループは、出版物の著者となることに対して報酬を支払わない。ただし、パブリケーションの発表を目的とした学術集会参加に伴う合理的かつ適切な旅費、宿泊費および参加登録費については、必要に応じて補償(償還)される場合がある。

第8条販売情報提供目的からの独立性

  1. パブリケーションのプロセスを販売情報提供目的から独立させるため、マーケティング・営業等の商業部門に属する従業員等は、パブリケーションの草案作成または内容の承認を管理、調整もしくは統制してはならない。
  2. パブリケーションの科学的なバランスを担保し、宣伝的な表現や内容を含まないように、商業部門に属する従業員等は、パブリケーションの内容を起草、改訂または承認してはならない。ただし、商業部門に属する従業員等は、パブリケーションの戦略またはプランニングに関する会議に参加し、拘束力のない助言を提供し、査読付き科学雑誌の論文により対応し得る医学教育上のギャップに関する洞察を共有可能とする。しかし、商業部門に属する従業員等は、パブリケーションの戦略または計画を管理、調整もしくは統制してはならない。
  3. マーケットアクセス部門の担当者は、HEOR、患者報告アウトカム研究、およびリアルワールドエビデンス研究において、著者および査読者として関与する場合がある。

第9条査読付き学術誌への投稿、オープンアクセスおよびライセンス形態

  1. ONOグループは、自社の研究結果に対する外部の評価と検証の重要性を認識し、可能な限り学術集会での発表および/または編集委員会を有する査読付き科学雑誌への投稿に取り組む。
  2. ONOグループは著者に対し、科学雑誌での出版にあたりオープンアクセスを選択し、研究成果のアクセシビリティと透明性を最大化するように可能な限り要求する。
  3. ONOグループは著者に対し、科学雑誌での出版にあたりクリエイティブ・コモンズ・表示(CC BY)ライセンス、または利用可能な中で最も開かれたライセンス形態を選択し、研究成果の広範な普及と再利用を促進するように可能な限り要求する。

附則

本グローバルポリシーは、2026年7月24日に経営会議の承認を得ており、施行は2026年8月1日とする。

2026年8月1日制定