2022.01.28
研究開発

ギリアド社、magrolimabとazacitidineの併用療法を評価中の試験に対して部分的な実施保留(partial clinical hold)としたことを発表

 本資料は、当社がライセンス契約している米国ギリアド社が2022年1月25日(現地時間)に発表しました英文プレスリリースの一部を和訳して、参考資料として提供するものです。和訳の内容につきましては、英語原文が優先されます。英語原文のプレスリリースは、https://www.gilead.com/news-and-press/press-room/press-releases/2022/1/gilead-announces-partial-clinical-hold-for-studies-evaluating-magrolimab-in-combination-with-azacitidine をご参照ください。

プレスリリースの副題:

  • これらの試験に登録されている患者さんは、引き続き治験薬の投与を継続できます。
  • azacitidineとの併用療法以外の試験には影響しません。

プレスリリースの第一段落からの抜粋:

 (米国カリフォルニア州フォスターシティ、2022年1月25日)- ギリアド・サイエンシズ(NASDAQ:GILD)は、本日、米国食品医薬品局(FDA)がmagrolimabとazacitidineの併用療法を評価する試験において、治験医師の報告による予測できない重篤な副作用(SUSARs)で群間に明らかな不均衡が認められたため、部分的な実施保留(partial clinical hold)にすることを発表しました。現時点では、ギリアド社は副作用または新たな安全性シグナルの明確な傾向を特定していませんが、FDAが提起した懸念に対処するために追加データを収集、分析しており、患者さんの最善の利益のために、magrolimabとazacitidineの併用療法によるすべての実施中の試験を部分的に実施保留としています。

  • magrolimabは、小野薬品工業が日本で開発中の化合物(開発番号:ONO-7913)です。

Magrolimab(ONO-7913)について

 magrolimabは、開発中のファーストインクラスのCD47に対するモノクローナル抗体であり、マクロファージのSIRPα受容体によるCD47の認識を妨げることで、マクロファージによる貪食を避けるためにがん細胞が使う"don't eat me"シグナルを遮断するよう設計されています。magrolimabは、骨髄異形成症候群(MDS)を含む複数の血液がんで開発されており、固形がんでも開発されています。
 日本では、当社がONO-7913(開発コード)として開発中です。

小野薬品工業株式会社とギリアド社との提携について

 当社は、2019年7月に米国フォーティーセブン社(2020年4月にギリアド社の完全子会社となりました)と、同社の抗CD47抗体である5F9(一般名:magrolimab)を日本、韓国、台湾およびASEAN諸国で独占的に開発および商業化するライセンス契約を締結しました。