2022.11.01
ライセンス

スイスMemo Therapeutics社とがん免疫領域における抗体医薬品を創製するための創薬提携契約を締結

 小野薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:相良 暁、以下、当社)は、本日、抗体創薬開発分野での革新的企業である Memo Therapeutics AG(スイス、チューリヒ、最高経営責任者:Karsten Fischer、以下、MTx社)と、がん免疫領域における抗体医薬品を創製するための創薬提携契約を締結しましたので、お知らせします。

 本契約締結に基づき、MTx 社は卓越したマイクロ流体単一細胞クローニングおよびスクリーニング技術を駆使し、がん免疫療法の標的に対する抗体を創製します。当社は、本創薬提携から創製される抗体医薬品候補の知的財産および全世界で独占的に開発・商業化する権利を取得します。また、当社はMTx 社に対して、契約一時金、提携期間中の研究資金、臨床開発・販売の進捗に応じたマイルストン、および上市後の売上高に応じたロイヤルティを支払います。

 当社の取締役 専務執行役員 研究本部長である滝野十一は、「当社は、本提携契約を通じてMemo Therapeutics社の抗体科学チームと協働できることを楽しみにしています。本創薬提携により生み出された抗体医薬品候補が、がん免疫領域において患者さんの治療に役立つ当社の医薬品ポートフォリオに加わることを期待しています。」と述べています。

 MTx 社の創設者で最高科学責任者であるChristoph Esslinger は、「がん免疫領域で実績がある小野薬品は、がん免疫領域のプログラムを推進するための理想的なパートナーです。がん免疫領域において、当社の抗体創薬プラットフォームが価値の高い標的を特定し、機能的に優れた抗体を創出する能力を有することが評価され、この重要な一歩を踏み出せたことをうれしく思います。」と述べています。

Memo Therapeutics AG(MTx社)について

 MTx社は、抗体創製および免疫レパトア解析の分野における革新的企業です。MTx 社の抗体創製プラットフォームは、堅固で、シンプルかつ高速なマイクロ流体単一細胞クローニングおよびスクリーニング技術を用いて、これまでにないスピード、効率、感度での抗体レパトア探索および抗体創製を可能にしています。
 MTx社は、その技術を活用し、自社および提携プロジェクトの形態や適応症にかかわらず、抗体の創製に取り組んでいます。現在、MTx 社は感染症およびがん免疫プログラムのパイプラインを有しています。MTx社はスイス、チューリッヒ、シュリーレンのバイオ テクノパークにある非上場会社です。詳細については、https://memo-therapeutics.com/ をご覧ください。