2022.12.14
ライセンス

英国PrecisionLife社と複数の治療標的の同定に関する共同研究開発契約を締結

 小野薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:相良 暁、以下「当社」)は、本日、疾患生物学研究において深い知見があり、慢性疾患における新しいプレシジョンメディシン(最適医療)を目指すグローバルバイオテクノロジー企業であるPrecisionLife Limited社(英国、オックスフォード、最高経営責任者:Steve Gardner、以下「PrecisionLife社」)と、中枢神経系疾患において複数の新規治療標的および患者層別化バイオマーカーの同定を目的とした共同研究開発契約を締結しましたので、お知らせします。

 本契約の締結に基づき、PrecisionLife社は独自の複合解析プラットフォームを患者データセットに適用し、当社が指定する中枢神経系疾患において複数の新規治療標的および患者層別化バイオマーカーを同定します。また、PrecisionLife社は、当社がその治療標的に対する臨床開発を最適に実施できるよう、治療標的の選定のための明確な理論的根拠とともに、遺伝学的検証、作用機序仮説、非臨床での検証試験、および患者層別化バイオマーカーを当社に提供します。当社はPrecisionLife社が推奨する複数の治療標的から最適なものを選定し、その標的に作用する医薬品を全世界で開発・商業化する権利を取得します。

 当社の取締役 専務執行役員 研究本部長である滝野十一は、次のように述べています。「当社は、複雑な中枢神経系疾患の医療ニーズを満たすために新しい治療法を探索しているPrecisionLife社の独自の複合解析プラットフォームを高く評価しています。PrecisionLife社との新たな提携により、効率的に新薬候補品を見出し、患者さんに新たな治療選択肢をお届けできることを期待しています。」

 PrecisionLife社の最高経営責任者であるSteve Gardnerは、次のように述べています。「私たちの独自の複合解析プラットフォームから得られる新たな知見と小野薬品の幅広い医薬品開発の専門知識を融合することで、小野薬品と神経科学分野で協働できることをうれしく思います。この提携により、最も治療困難な中枢神経系疾患に対して、主要な患者さんのアンメットメディカルニーズを満たす新しい有効な治療選択肢をお届けできることを期待しています。」

PrecisionLife社について

 PrecisionLife社は、慢性疾患の予測、予防および治療の方法を変革する先駆的なバイオテクノロジー企業です。PrecisionLife社の独自の複合解析プラットフォームは、従来の手法に比べ、患者データからより多くの洞察を生み、複雑な疾患生物学研究における誘発因子を明らかにし、前例のないレベルでの患者層別化を可能とします。
 疾患生物学研究における深い知見が、患者さんに焦点を当てた創薬、リスクを軽減した臨床開発、および正確な診断を後押しするPrecisionLife社の革新的原動力であり、より優れた、より個別化された治療選択肢の新時代を提供することで、すべての人々に健康の改善をもたらします。
 PrecisionLife社は、40を超える慢性疾患において、バイオ医薬品企業パートナーとの共同開発のための患者層別化バイオマーカーおよびプレシジョンリポジショニングのアセットを用いた新しい早期創薬に向けた独自のパイプラインを保有しています。
 詳細については、www.precisionlife.com をご覧ください。