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オープンイノベーション

オープンイノベーションは 小野薬品の生命線

当社は、1960年代から、プロスタグランジンの創薬研究において、大学など研究機関との提携を通じて新たな創薬シーズを見出し、そのシーズを出発点として画期的な新薬の創製につなげてきました。これは、米国ハーバード大学のヘンリー・チェスブロウ教授がオープンイノベーションの概念を提唱した2003年よりも30年以上前のことです。
現在も、探索研究提携部・事業開発部が各研究センターや開発本部などと連携して、重点領域を中心に世界トップクラスの研究者との共同研究やバイオベンチャーとの創薬提携および積極的な化合物ライセンス活動を行っています。他社に先駆けて最先端の研究情報を掴み、その情報をもとに素早く創薬を進めるには、スピード感を持った提携活動が重要になります。そのため、創薬研究の現場で経験を積んだ研究員が米国・英国の現地法人にそれぞれ駐在し、世界をリードする欧米の研究者やバイオベンチャーを訪問して新たな提携を立ち上げています。
なお、現在は国内外で300件近くの研究・創薬提携が稼働しています。

Ono Venture Investment, Inc.

米国子会社「Ono Venture Investment, Inc.」を2020年に設立しました。画期的な新薬の創製に向けた創薬標的や先端技術への戦略的投資を行うことで、創薬・研究開発におけるさらなる競争力の強化につながることを期待しています。

国内外の主な提携先 (2026年2月2日現在)

当社のこれまでの提携活動をご紹介します。国内外問わず、積極的な提携活動を推進しています。

提携企業

当社の主な提携先をご紹介します。
なお、企業ロゴをクリックすると各社との提携内容をご覧いただけます。

創薬提携・研究提携

創薬提携・研究提携

メラス社 (オランダ)

2014年4月、メラス社と、二重特異性抗体医薬品を共同で創製する創薬提携契約を締結し、当社は現在、この提携から取得した二重特異性抗体(ONO-4685)の臨床試験を進めています。また2018年3月、2014年4月の契約とは異なる標的で新たな創薬提携契約を締結しました。
Biclonics®と呼ばれるヒト二重特異性抗体を創製するメラス社独自の技術プラットフォームを用いて、当社が選択した創薬標的に結合する二重特異性抗体を作製し、自己免疫疾患領域における新薬候補化合物を創製することを目指しています。なお、当社は、今回の提携により創製されるBiclonics®を全世界で独占的に開発、製造および販売する権利を有しています。

ニューマブ社 (スイス)

2017年3月、ニューマブ社と、がん免疫領域において多重特異性抗体を創製する創薬提携契約およびオプション契約を締結し、2022 年3 月には、そのオプション権を行使し、新たにその多重特異性抗体を小野が全世界で独占的に開発・商業化する開発・ライセンス契約を締結しました。
また、2020年3月には新たにがん免疫領域において、2017年の契約とは異なる組み合わせの標的分子に対する新たな多重特異性抗体を創製するための創薬提携契約およびオプション契約を締結しました。

ニュリミュン社 (スイス)

2017年11月に、ニュリミュン社と、神経変性疾患領域における創薬標的に対するヒトモノクローナル抗体の創製を目的とした創薬提携契約を締結しました。ニュリミュン社独自の抗体医薬創出アプローチであるReverse Translational Medicine™(RTM™)技術を活用し、医療ニーズの高い神経変性疾患領域において当社が選択した創薬標的に対する革新的なヒトモノクローナル抗体の創製に取り組んでいます。
当社は、ニュリミュン社との創薬提携に基づいて創製される抗体医薬品を全世界で独占的に開発、商業化する権利を保有します。

フェイト社 (米国)

2018年9月、フェイト社と、がんを対象としたiPS細胞由来CAR-T細胞治療薬の創製を目的とした創薬提携契約を締結しました。
フェイト社は、がんおよび免疫疾患に対してファーストインクラスの細胞療法の開発に特化したバイオベンチャー企業です。フェイト社のiPS細胞製品プラットフォームを利用することで、繰り返し投与することができる均一な他家細胞製品を大量に生産することが可能になります。

2022年6月、当社はCAR-T細胞に加え、CAR-NK細胞療法の選択肢を新たに追加し、さらに、固形がんに対する2つ目の標的を追加して同社との提携を拡大する覚書を締結しました。当該標的に結合する抗体は当社からフェイト社に提供します。フェイト社は固形がんの2つの標的に対する細胞治療薬を創製し、当社はフェイト社が創製した細胞治療薬を全世界で開発・商業化する権利を有しており、フェイト社は欧米における共同開発・共同販売のオプション権を有しています。また2022年11月、iPS細胞由来のキメラ抗原受容体(CAR)-T細胞治療薬の創製を目的とする創薬提携契約に基づき創製したiPS細胞由来のヒト上皮細胞増殖因子受容体2(HER2)CAR-T細胞療法の製品候補品である「ONO-8250/FT825」を開発・商業化するオプション権を行使しました。
本オプション権行使により、当社およびFate社は、欧米において、「ONO-8250/FT825」を共同で開発および商業化するとともに、当社は欧米以外の全テリトリーにおいて独占的にONO-8250/FT825を開発および商業化する権利を取得します。なお、本提携から創製される製品の製造は、フェイト社が担当します。

ペプチドリーム株式会社 (日本)

2021年3月にペプチドリーム社と、同社独自の創薬開発プラットフォームシステム(PDPS:Peptide Discovery Platform System)を社内に導入することを目的とした非独占的ライセンス契約を締結しました。当社は、このPDPS(自動化プラットフォーム)を用いることで新しい創薬標的に対する高親和性ペプチドを迅速に取得し、革新的な新薬を短期間で、かつ高い成功確率で創製することを目指しています。また、2023年3月には、複数の創薬標的に対する特殊環状ペプチド医薬品の創製に関する創薬提携契約を締結しました。当社は、この新たな契約により、その医薬品候補化合物を全世界で独占的に開発・商業化する権利を取得します。

ミラバイオロジクス株式会社 (日本)

2021年8月、ミラバイオロジクス社と次世代バイオ医薬品の創製を目的とした創薬提携契約を締結しました。ミラバイオロジクス社は、2017年7月に創立された次世代多機能バイオ医薬品の創薬研究を行っているバイオベンチャー企業です。本提携において、当社とミラバイオロジクス社は、ミラバイオロジクス社独自の環状ペプチド探索法とタンパク質工学を融合させた新技術であるLassoGraft Technology®を活用し、当社が選定した複数の創薬標的を制御するバイオ医薬品の創製に共同で取り組みます。当社は、創製されたバイオ医薬品の候補化合物を全世界で独占的に開発・商業化する権利を取得しました。

モナシュ大学 (オーストラリア)

2023年1月、モナシュ大学と、自己免疫疾患および炎症性疾患の新規治療薬を創製するために、Gタンパク質共役受容体(GPCR)を標的とした抗体を創製することを目的としたオプション権付き研究提携契約を締結しました。
2024年8月、当社は前回の契約とは異なるGPCRの標的分子に対する新たな抗体を創製することを目的とした提携契約を締結しました。Monash大学のBiomedicine Discovery Instituteは、これまで標的とすることが困難であったGPCRを標的とする新たな抗体を創製します。当社は、Monash大学が創製する複数の抗体の中から、当社が選択する抗体を用いて創製した抗体医薬品を全世界で独占的に開発・商業化するためのオプション権を保有します。
モナシュ大学は、オーストラリア最大の大学です。同大学のスピンアウト企業は、気候変動のような地球規模の課題に対する持続可能な解決策を開発し、体外受精、心血管疾患、メンタルヘルスなどの科学的ブレークスルーを通じて人類を進歩させています。

KSQ社 (米国)

2023年1月、KSQ社と同社独自の創薬標的探索技術であるCRISPRomics®プラットフォーム技術を用いて特定した複数のDNA損傷応答に関わる早期創薬プログラム取得に関する契約を締結しました。
KSQ社のCRISPRomics®プラットフォーム技術は、幅広い疾患において、ゲノムスケールで、確度高く、かつ偏見を入れない創薬を可能にします。当社は、創製した医薬品候補について全世界で独占的に開発・商業化する権利を保有します。

モルキュア社 (日本)

2023年3月、モルキュア社と同社のAI創薬プラットフォーム技術を活用した複数の標的に対する革新的な抗体医薬品を創製することを目的とした創薬提携契約を締結しました。
モルキュア社のAI創薬プラットフォーム技術は、進化的分子工学、次世代シークエンシング技術、実験自動化技術、10億以上の分子情報を有する高品質な独自データに基づいて構築されています。これにより、多様で、高い親和性、特異性、機能性を持つ抗体やペプチドの設計を可能にしています。当社は、本創薬提携から創製される抗体医薬品候補を全世界で独占的に開発・商業化するオプション権を取得します。

ツイスト社(米国)

2023年8月、ツイスト社と、自己免疫疾患に対する革新的な抗体医薬品を創製することを目的とした創薬提携契約を締結しました。
ツイスト社独自の「Library of Libraries」は、天然に存在する配列に基づく、広範な合成抗体ライブラリのコレクションで、これらは抗体医薬品の標的を幅広くカバーするために、新規性の高い構造的特性と開発可能性を有しています。これを活用して、自己免疫疾患に対して当社が指定する治療標的に対する新規抗体の探索研究活動に取り組みます。 当社は、本提携から創製される抗体医薬品候補化合物を全世界で独占的に開発・製造・商業化する権利を有します。

アディマブ社(米国)

2023年9月、アディマブ社とがん領域における革新的な抗体医薬品を創製するため創薬提携契約を締結しました。
アディマブ社は当社が指定する複数の標的に対する新規治療用抗体を探索し、二重特異性抗体医薬品候補を創製します。当社は非臨床および臨床段階でアディマブ社が創製した二重特異性抗体医薬品候補の評価および開発を行います。
当社は、本提携から創製される抗体医薬品候補を全世界で独占的に開発・製造・商業化する権利を獲得するオプション権を有します。

ターバイン社(英国)

2023年10月、ターバイン社と同社のAI駆動型細胞シミュレーション技術であるSimulated CellTMによりがん領域における新規治療標的の同定および検証を実施する研究提携契約を締結しました。Simulated CellTM技術は、遺伝子とタンパク質のオミクス情報を基盤としたネットワークに、機械学習を活用して構築された仮想細胞を使ったシミュレーションプラットフォームです。このシミュレーションの情報を活用することで、製薬企業の新薬の成功確率が高まり、また有効性が期待される患者に適切な薬剤を届けることが期待できます。当社は、ターバイン社が同定した治療標的に対する医薬品候補を全世界で独占的に開発・商業化します。

英国国立認知症研究機構(UK DRI)(英国)

2023年12月、認知症等の神経変性疾患の研究を行う英国の国立認知症研究機構UK Dementia Research Institute(UK DRI)と認知症領域における新規治療標的分子の同定を目的とする共同研究契約を締結しました。当社は、UK DRIに所属する研究者に対して、当社の注目研究領域であるグリア細胞が関与する疾患や神経炎症領域などを中心に研究テーマを募集します。その中で優れた研究テーマを採択し、認知症治療薬の新規標的を同定する共同研究に資金を提供します。本共同研究期間中は、当社の神経領域におけるノウハウや知見を活用しながら共同研究を推進します。本共同研究を通じて、多様なタイプの認知症の新しい治療標的分子を同定するとともに、これらのメカニズムの解明に向けた探索研究を行います。本共同研究から同定された新規治療標的分子については、当社でその標的分子に対する医薬品候補化合物を創製し、新たな認知症治療薬の開発、商業化に向けて取り組みます。

EME社(日本)

2024年2月、株式会社Epsilon Molecular Engineering(EME社)と、革新的なVHH抗体医薬品の創製を目的とした創薬提携契約を締結しました。EME社は同社独自のヒト化VHH抗体スクリーニングプラットフォームである「The Month」を活用して、当社が指定する複数の創薬標的に対する新規ヒト化VHH抗体を取得します。
当社は、本提携から創製される抗体医薬品候補を全世界で独占的に開発・製造・商業化する権利を取得するオプション権を有します。

Harvard大学(米国)

2024年3月、ハーバード大学と、新規創薬標的の検証を目指した5年間の包括的研究提携契約を締結しました。
今回の提携では、当社のオープンイノベーション推進の一環として、ハーバード大学の技術開発部門であるOffice of Technology Development(OTD)と協働し、当社の重点研究領域であるがん、免疫、神経およびスペシャリティ領域でアンメットメディカルニーズの高い疾患を中心に、ハーバード大学に所属する研究ラボから新規創薬標的分子の検証に至る研究テーマを募集します。当社は、その中からハーバード大学と共同で研究テーマを採択し、採択された研究テーマについて、当社およびハーバード大学は両者の専門技術、創薬ノウハウや知見を活用しながら、共同研究を推進します。

Sibylla Biotech社(イタリア)

2024年3月、シビラ社と、神経疾患に対する新規医薬品候補化合物の創製を目的とした提携契約を締結しました。シビラ社は、同社独自のタンパク質分解技術プラットフォームであるPPI-FIT技術を活用して、タンパク質の折り畳みに干渉して分解を誘導する低分子化合物(FIDs:Folding Interfering Degraders)を同定します。当社は、本提携で同定された化合物をもとに医薬品候補を創製し、全世界で独占的に開発・商業化する権利を保有します。

オックスフォード大学(英国)

2024年3月、オックスフォード大学と革新的な医薬品の創出に向けた創薬シーズの検証と化合物の取得を目的とする包括的な創薬提携契約を締結しました。
本提携では、オックスフォード大学が有する創薬シーズの中から、当社の研究重点領域テーマに合致する創薬シーズを当社が選択し、オックスフォード大学においてその創薬シーズの検証試験および化合物のスクリーニングを実施します。先ず、当社の4つの研究重点領域の1つであり、オックスフォード大学においても専門性を有する神経領域での研究テーマを選択します。本提携に基づき、オックスフォード大学は検証試験と化合物スクリーニングを実施します。当社は、本提携で得られた化合物をもとに、医薬品候補化合物の創製・開発・商業化に取り組みます。

PRISM BioLab(日本)

2024年4月、プリズム社とがん領域における新規医薬品候補化合物の創製を目的とした創薬提携契約を締結しました。PRISM BioLabは、独自に開発したαヘリックス・βターン模倣技術を活用して、低分子化合物によるタンパク質間相互作用(PPI)の制御による創薬を目指している企業です。
両社は、タンパク質 / タンパク質相互作用(PPI)を標的としたPRISM社独自の低分子によるペプチド模倣技術「PepMetics®技術」を用いて、当社が開発を目指す創薬標的に対する開発候補化合物を共同で創製します。当社は創出された開発候補化合物を全世界で独占的に開発・商業化する権利を取得します。

リガケム・バイオサイエンス社(韓国)

2024年10月、LigaChem Biosciences, Inc社と固形がん領域における前臨床段階の抗体薬物複合体(ADC)であるLCB97に関するライセンス契約およびLCB独自のConjuAll™ ADCプラットフォームを用いた新規ADC創製に向けた創薬提携契約を締結しました。
LCB97は、L1細胞接着分子(L1CAM)を標的とし、複数のがんモデルマウスで強い抗腫瘍効果を示しています。また、別途、LCBのConjuAll™ ADCプラットフォームを用いた新規ADC創製に向けた創薬提携契約も締結し、複数の標的に対するADCの全世界での権利を取得します。

コングルエンス社(カナダ)

2024年12月、Congruence Therapeutics(Congruence社)と独自の創薬プラットフォームであるRevenir™を活用して、がん領域でタンパク質の複数の形態を標的とする新たな低分子化合物を創製することを目的とした創薬提携契約を締結しました。
本契約に基づきCongruence社は、独自の創薬プラットフォームであるRevenir™を活用して、新たな低分子化合物を創製します。当社は、創製された新たな低分子化合物に関して、全世界で独占的に開発・製造・商業化するオプション権を取得します。

リボルナバイオサイエンス社(日本)

2025年3月、株式会社リボルナバイオサイエンス(リボルナ社)と、中枢神経領域におけるリボ核酸(RNA)を標的とする新たな低分子化合物の創製に向けた創薬提携契約を締結しました。本契約に基づき、リボルナ社独自の創薬プラットフォームを用いて、RNAを標的とした医薬品候補となる低分子化合物の取得を目的とした創薬研究を共同で実施します。当社は、創製された低分子化合物に関して、全世界で独占的に開発・製造・商業化するオプション権を取得します。

ジョルナ社(米国)

2025年4月、Jorna Therapeutics社(Jorna社)と、AI技術を用いた医薬品創製に関する研究提携を開始しました。本契約に基づき、Jorna社は量子力学に基づく人工知能(AI)技術であるSkyEngineを基盤とした独自のタンパク質およびRNA生成AIモデルを用いてRNA編集医薬品の配列を設計します。当社はJorna社が設計した配列を基に、全世界で独占的に創薬、開発および商業化できるオプション権を有します。

バンダービルト大学(米国)

2015年11月、バンダービルト大学とアンメットメディカルニーズを満たす革新的な治療薬の創製を目指した創薬提携契約を締結しました。当社とバンダービルト大学は、未開拓のイオンチャネルあるいはトランスポーターが創薬標的となり得るかを検証するための化合物を見出し、その検証結果に基づいて、新規の中枢神経系疾患に対する治療薬候補の創製に取り組んでいます。